メルマガとLINEの両方を運用しているストアで、同じ内容がほぼ同時に流れていることがよくあります。作る手間は2倍かかっているのに、片方は読まれずに終わります。
先に結論を書きます。役割を分けてください。
- LINE — 即時性のある通知。発売、再入荷、セール開始。短く、リンク1本
- メルマガ — 読ませる内容。特集、使い方、ブランドの話。長さを使える
- 共通 — 同じ内容を同時に流すのは、どちらかの解約理由になる
届き方が違う
この2つは同じ「配信」ですが、性質がほぼ逆です。
LINEは通知が届きます。 スマートフォンのロック画面に出るので開封率が高く、即時性のある情報に強い。逆に、生活の中に割り込む形なので、頻度が高いとブロックされます。長い文章は読まれません。
メルマガは受信箱に溜まります。 開封率はLINEより低いものの、開いた人は文章を読む姿勢でいます。長さを使えるので、商品の背景や使い方を伝えられます。頻度が高くても、LINEほど強い拒否反応は出ません。
この違いから、配信すべき内容が決まります。
LINEに向いている配信
- 発売・入荷の告知 — 時刻が決まっているもの。「本日20時発売」
- セール開始・終了 — 期限のあるもの
- 1対1のやりとり — 在庫やサイズの相談。チャットの体裁なので自然に成立します
文面は3行以内、リンクは1本に絞ります。複数のリンクを並べると、どれも押されません。発売時刻を予告して自動で販売を始める仕組みと組み合わせると、配信のタイミングも固定できます(Shopifyで新作を発売時刻ぴったりに販売開始する方法)。
メルマガに向いている配信
- 新作の紹介(背景つき) — なぜ作ったか、どう着るか
- 特集・コーディネート — 複数商品をまとめて見せる
- 使い方・お手入れ — 購入後のフォロー。返品や問い合わせを減らす効果もあります
- カゴ落ちの回復 — Shopify標準の自動送信があります(Shopifyのカゴ落ち対策チェックリスト)
Shopifyなら管理画面からメールを送れるので、専用ツールを入れる前に始められます。件数が増えてセグメント配信や自動化が必要になった段階で、外部ツールを検討する順番で構いません。
コストの構造が違う
判断材料として、費用の増え方が違うことを押さえておきます。
- LINEは配信通数で費用が増えます。 友だちが増えるほど、1回の配信コストが上がります。だから全員配信を減らし、絞って送る設計が効きます
- メールは配信数に対して安価です。 ただし到達率(迷惑メール判定)と開封率の管理が要ります
LINEで「とりあえず全員に送る」を続けると、友だちが増えたときにコストが跳ねます。増やす前に絞り込みの設計をしておくほうが安全です。
頻度の目安
- LINE — 週1回まで。多くても月4〜6回。発売やセールなど「用のあるとき」だけ
- メルマガ — 週1回〜隔週。ネタが無い週に無理に送らない
どちらも、ブロック率・解除率を毎回記録してください。数字が動いたときに「何を送った回か」が分かる状態にしておくと、頻度と内容の調整が判断でできます。
両方やる場合の役割分担
同じ新作リリースを両方で扱うなら、次のように分けます。
| タイミング | LINE | メルマガ |
|---|---|---|
| 3日前 | — | 発売予告(背景・こだわり) |
| 当日 | 「本日20時発売」+リンク1本 | — |
| 3日後 | — | 着用レビュー・コーディネート |
LINEは「今」を伝え、メルマガは「前後」を伝える。この分け方なら、両方登録している人にも重複感が出ません。
登録してもらう導線
配信の設計より前に、リストを増やす導線が必要です。
- チェックアウトのマーケティング同意 — 購入者にメール配信の同意を取れます。いちばん質の高いリストです
- フッター・ポップアップの登録フォーム — 初回クーポンと引き換えにする形が定番。クーポンの設計はShopifyの割引・クーポンの作り方を先に読んでください
- お気に入り機能との併用 — 「あとで買う」を保存した人は再訪の見込みが高い層です。保存の受け皿を用意しておくと、配信の対象としても意味を持ちます(Shopifyのお気に入りボタンはどこに置く?効く設置場所3か所)
まとめ
- LINEは即時性のある短い通知、メルマガは読ませる内容。同じものを同時に流さない
- LINEは配信通数で費用が増える。全員配信を減らし、絞って送る設計が前提
- 頻度はLINEが週1回まで、メルマガは週1〜隔週。ネタが無い週は送らない
- 1つのリリースを両方で扱うなら、LINEは「今」、メルマガは「前後」に分ける
- 配信設計より先に登録導線。チェックアウトの同意がいちばん質が高い