Shopifyでストアを運営していると、お客様から「お気に入り登録はできないの?」と聞かれることがあります。結論からいうと、Shopifyのオンラインストアには、お気に入り(ウィッシュリスト)機能が標準で存在しません。Shopアプリにはお気に入り保存がありますが、それはShopアプリ内の話で、あなたのストアのサイト上には出てきません。テーマ側にもこの機能を持つものは少なく、オンラインストアに追加するには自作するかアプリを使うかの二択になります。
この記事では、その二択をコストとメンテナンス性で比較して、それぞれの進め方を解説します。
そもそも、お気に入り機能は何のために付けるのか
購入ボタンの隣にハートを置くのは、飾りではありません。
- 「サイズで迷っている」「給料日まで待ちたい」お客様の再訪のきっかけを作る
- カートを「検討中の商品置き場」として使われるのを防ぎ、カートを購入直前の商品だけにする
- 保存された商品は、お客様自身が選んだ「気になるものリスト」=再訪時の着地点になる
このあたりの設計の考え方はお気に入り導線の設計3か所で詳しく書いたので、この記事では「どう追加するか」に絞ります。
方法1: テーマをカスタマイズして自作する
Liquidとjavascriptが書けるなら、自作も選択肢です。ただし、見た目のハートを置くだけでは済まない点に注意が必要です。
自作で実装が必要になるもの
- ハートの状態管理(押した/押してない)と保存先。ログイン前のお客様はブラウザのlocalStorageなどに置くことになります
- お気に入り一覧を表示するページ
- ログインしたときの引き継ぎ。ゲスト時代に保存した内容をアカウントに紐づけ直す仕組みがないと、ログインした瞬間にお気に入りが消える体験になります
- テーマ更新への追従。テーマを乗り換えたりアップデートしたりするたびに、カスタマイズの移植が必要です
小さく見えて、実際には「小さなWebアプリを1本自前で保守する」のに近い作業量になります。社内にテーマを継続的に触れる人がいる場合以外は、おすすめしません。
方法2: アプリで追加する
App Storeには海外製を中心に多数のお気に入りアプリがあります。選ぶときの確認ポイントは次の4つです。
- ゲスト保存に対応しているか — 「保存にはログインが必要」なアプリは、まだ買うか決めていないお客様を弾いてしまいます
- ログイン時の引き継ぎがあるか — ゲスト保存に対応していても、ログイン後にマージされないと保存内容が分断されます
- 日本語の管理画面・サポートか — 設定でつまずいたときの解決速度が変わります
- テーマを汚さないか — アンインストール後にコードの残骸が残る作り方のアプリは、あとでテーマ移行の障害になります
WISHLIST MANAGERでの設置手順(5分)
上の4条件を満たす国産アプリとして、当社の WISHLIST MANAGER を紹介します。設置はテーマエディタで完結する3ステップで、テーマファイルへの書き込みはありません。
はじめる前に2点だけ。ストアの管理者権限が必要なことと、公開中のテーマを編集するので事前にテーマを複製しておくと安全なことです。
- アプリ埋め込みを有効にする — テーマエディタの「アプリ埋め込み」でトグルをオンにして保存します。これが機能の本体です
- 商品ページにお気に入りボタンを追加 — 商品情報セクションにブロックを追加。カートに入れるボタンの近くが定番です。アイコンのみ/テキスト付き/ボタン型から選べます
- お気に入り一覧ページを作る — 空のページを作ってブロックを置き、ヘッダーメニューからリンクします
コレクションの商品カードにハートを出したい場合は、アプリ埋め込みの設定でオンにするだけです(Dawn系・Horizon系テーマに対応)。詳しい手順とつまずきポイントは操作ガイドにまとめています。
ゲスト保存とログイン時の自動引き継ぎには標準で対応しています。無料プランのお気に入り追加はストア全体で月500件までですが、上限に達しても閲覧・削除・保存済みのお気に入りには影響しません。まず無料で試して、利用が伸びてきたらプランを見直す進め方ができます。
まとめ
- Shopifyのオンラインストアにお気に入り機能は標準で無い。自作は「小さなWebアプリの保守」を抱え込むことになりがち
- アプリで選ぶならゲスト保存・ログイン引き継ぎ・日本語・テーマを汚さないの4条件
- WISHLIST MANAGERならテーマエディタの3ステップ・約5分で設置でき、無料プランから試せます