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Shopifyの割引・クーポンの作り方。値引きに慣れさせない設計

公開 文: RUFFLOG APPS編集部

割引は売上を作りますが、頻度を間違えると定価で買われなくなります。Shopifyの割引の種類と組み合わせ設定、初回・リピート・セールの使い分け、原価から見た上限の決め方、告知の見せ方を整理します。

割引は打てば売れます。だから安易に使われ、気づくと「セールのときだけ売れる店」になります。定価で買う理由が無くなった状態から戻すのは、値引きを始めるより何倍も大変です。

先に結論を書きます。決めるのは次の3つです。

  1. 誰に出すか — 初回のお客様、リピーター、在庫を減らしたい商品。全員に出すのは最後の手段
  2. 上限をいくらにするか — 粗利率から逆算する。感覚で決めない
  3. いつ出さないか — 定価で売る期間を先に決める

3番目が最も重要です。出す条件だけ決めて出さない条件を決めないと、頻度は必ず上がっていきます。

Shopifyの割引の種類を押さえる

管理画面の「ディスカウント」で作れる割引は4種類です。

  • 商品の割引 — 特定の商品・コレクションに率か金額で
  • 注文の割引 — 注文全体に率か金額で
  • 送料の割引 — 送料無料または割引
  • X個買うとY個割引(Buy X Get Y) — まとめ買いの促進

それぞれ「割引コード(お客様が入力する)」と「自動割引(条件を満たすと自動適用)」のどちらでも作れます。

組み合わせの可否は割引ごとに設定します。 商品割引と送料割引を同時に効かせたいなら、両方の割引で組み合わせを許可しておく必要があります。ここを設定せずに「クーポンが効かない」と問い合わせが来るのが定番です。作ったら必ず実際のカートで試してください。

誰に出すかで種類を選ぶ

初回のお客様。 登録と引き換えの初回クーポンが定番です。金額指定(例: 500円OFF)は分かりやすい一方、単価の低い商品ほど実質の割引率が上がります(1,000円の商品なら5割引です)。金額で出すなら最低購入金額をあわせて設定するか、単価の幅が広いストアでは率で出すほうが破綻しません。有効期限を切って、リストに入ってもらうことを目的にします。

リピーター。 同梱物に次回クーポンを入れる形が安くて効きます。期限は次の購入サイクルに合わせます(リピート率の見方と、改善に着手する順番)。

在庫を減らしたい商品。 商品・コレクション単位の割引で、対象を絞ります。全体セールにすると、売れている商品まで値引きすることになります。

送料。 「送料無料」は値引きの中でも心理的な効果が高く、粗利への影響を金額でコントロールしやすい選択肢です。送料無料ラインの決め方はShopifyの送料設定の設計にまとめました。

上限は粗利率から逆算する

値引き幅を感覚で決めないための計算です。

定価1,000円・原価600円(粗利400円・粗利率40%)の商品を20%引きにすると、売価は800円、原価は変わらず600円なので粗利は200円です。粗利額が半分になり、粗利率も25%まで落ちます。値引き幅は売価から引かれますが、減るのはそのまま粗利だからです。

原価率が高い商材では、10%引きでも利益がほとんど残らないことがあります。割引を設計する前に、主要商品の粗利率を1度出してください。そのうえで「粗利率をこの水準より下げない」という線を引きます。

送料込みで考えることも忘れないでください。送料無料と20%引きを重ねると、赤字注文になる商材があります。組み合わせを許可する前に計算します。

いつ出さないかを決める

出さない期間を決めておかないと、値引きが常態化します。決め方の例です。

  • 新作は発売から◯日間は割引対象外(タグで割引の対象外にできます)
  • セールは年◯回まで(例: シーズン末の2回)
  • 全体セール中は他のクーポンを併用させない(組み合わせを許可しない設定にする)

新作を守るのは、ブランドの価格を守ることと同じです。発売直後に値引きされる店では、お客様は発売日に買わなくなります。発売日に売り切る設計はShopifyで新作ドロップを回す段取りにまとめました。

告知の見せ方

割引は「あることが伝わって」初めて効きます。ただし出しすぎると店が安く見えます。

  • バッジは1商品に1つまで — SALEとNEWと送料無料が同時に付くと、どれも読まれません(NEW・SALEバッジの見せ方パターン集)
  • 率か額かを店で統一する — 「20%OFF」と「1,000円OFF」が混在すると比較で手が止まります
  • 期限を書く — 「◯月◯日まで」。期限のない割引は行動を生みません
  • クーポンコードは入力させない設計も検討する — 自動割引にすると、コードを持っていない人の離脱を避けられます

カートのクーポン入力欄が目立ちすぎると、コードを持っていないお客様が探しに行って戻ってこないことがあります。カゴ落ちの要因として実際に挙がる部分です(Shopifyのカゴ落ち対策チェックリスト)。

効果の測り方

割引の評価は売上ではなく粗利で行います。

  • 割引を使った注文の粗利額の合計
  • 同じ期間の定価注文との比較
  • 割引なしでも買っていたと思われる層への流出(判定は難しいので、セール前後の定価売上の落ち込みで見る)

3番目が割引の本当のコストです。セール直前に定価の売上が止まる店は、値引き待ちが定着している状態です。

まとめ

  • 決めるのは「誰に・いくらまで・いつ出さないか」。3番目を決めないと頻度は必ず上がる
  • Shopifyの割引は4種類。組み合わせの可否は割引ごとの設定。作ったら実カートで試す
  • 上限は粗利率から逆算する。20%引きは粗利の半分近くを消す
  • 新作は一定期間割引対象外にする。発売直後に値引きすると発売日に売れなくなる
  • 告知はバッジ1つ・率か額を統一・期限を明記。評価は売上ではなく粗利で行う

RUFFLOG APPS編集部

株式会社RUFFLOG ECアプリ事業部

自社でアパレルECを運営する株式会社RUFFLOGのShopifyアプリ開発チームです。自社ストアの運用で実際に困ったことを、そのままアプリと記事にしています。