ECの問い合わせで最も多い種類のひとつが「いつ届きますか」です。そしてこの問い合わせは、ストア側の情報不足で発生している分がかなりあります。
先に結論を書きます。書く場所は3か所、書く内容は2つだけです。
- 場所 — 商品ページ、カート(またはチェックアウトの手前)、注文確認メール
- 内容 — 発送までの営業日数と、土日祝の扱い
「お届け日」を約束する必要はありません。発送日を約束すれば足ります。配送日数は配送会社の領域なので、そこまで背負うと守れない表現になります。
書くのは「お届け日」ではなく「発送日」
この区別が実務では決定的です。
- 発送日 — 自店がコントロールできます。「ご注文から1〜2営業日以内に発送」は守れる約束です
- お届け日 — 配送会社の状況、天候、地域で変わります。約束すると守れない日が出ます
そのうえで、お客様が知りたいのは結局「いつ届くか」なので、発送日+配送日数の目安という形で書きます。
ご注文から1〜2営業日以内に発送します。
発送後のお届け目安は、本州・四国・九州で1〜2日、北海道・沖縄で2〜3日です
(天候や交通事情により遅れる場合があります)。
目安であることを明示すれば、遅延が起きたときに「書いてあることと違う」にはなりません。
「営業日」の定義を書く
意外に抜けるのがここです。「2営業日以内」と書いても、営業日が何かを書いていないと計算できません。
- 営業日の定義 — 「土日祝を除く平日」
- 締め時間 — 「平日15時までのご注文は当日出荷、それ以降は翌営業日」
- 長期休暇 — 年末年始、お盆、GWの休業期間はトップかお知らせで告知する
締め時間を書くと、夕方以降の注文で「今日出るのか」を聞かれなくなります。当日出荷をやっていないなら「ご注文の翌営業日以降に発送」と書けば足ります。
3か所に書く。1か所では届かない
同じ情報を3か所に書くのは重複ではありません。お客様が見るタイミングが違うからです。
商品ページ。 買うかどうかを決める場所です。ここに無いと「日程が読めないから今は買わない」という離脱が起きます。全商品に個別に書くのは大変なので、商品説明のテンプレートに1行入れるか、テーマの商品ページに共通のブロックを置きます。
カート・チェックアウトの手前。 最後の確認です。送料の案内とセットで置くと、追加費用と日程の不安を同時に消せます。この2つはカゴ落ちの主要因なので、Shopifyのカゴ落ち対策チェックリストの順番でも上位に入れています。
注文確認メール。 注文後の問い合わせを止めるのはここです。メールのテンプレートに発送予定と、追跡番号の通知タイミングを書いておきます。
商品ごとに日数が違う場合
在庫品と受注生産が混ざっているストアでは、共通の1行では足りません。やり方は2つです。
- タグで分けて表示を変える — 「受注生産」タグの商品だけ別の文言を出す。テーマの編集が必要ですが、一度作れば運用は軽いです
- 商品説明の冒頭に個別に書く — 手はかかりますが確実です。受注生産の商品が少数なら、こちらのほうが早く終わります
予約商品・発売前の商品は、発送日ではなく発売日を見せるほうが分かりやすくなります。発売日時を予告して時刻ぴったりに販売を開始する組み方はShopifyで新作を発売時刻ぴったりに販売開始する方法にまとめました。
遅れるときの連絡は、遅れる前に出す
書いた日数を守れないことは起きます。仕入れの遅延、繁忙期、災害。このときの原則は1つです。
期日を過ぎてから謝るのではなく、過ぎる前に知らせる。 出荷が間に合わないと分かった時点で、注文者へ個別に連絡します。文面は事実と新しい予定、キャンセルの選択肢の3点で足ります。
ご注文いただいた商品の発送が、当初の予定より遅れております。
現在の発送予定は◯月◯日です。
お待ちいただくのが難しい場合は、このメールにご返信いただければ
キャンセルの手続きをいたします。
事後の謝罪より、事前の連絡のほうが安く済みます。前者はレビューに残り、後者は残りません。
まとめ
- 約束するのはお届け日ではなく発送日。配送日数は「目安」として併記する
- 「営業日」の定義と締め時間を書く。長期休暇は別途告知する
- 商品ページ・カート・注文確認メールの3か所に書く。見るタイミングが違うので重複ではない
- 商品ごとに違うならタグで分ける。予約商品は発送日ではなく発売日を見せる
- 遅れるときは期日の前に連絡する。事後の謝罪より安い