コレクションは簡単に作れるので、運用しているうちに増えます。セール用、特集用、SNS用、社内の確認用。気づくと数十件あり、どれが生きているのか分からなくなります。
先に結論を書きます。コレクションを増やす前に決めるのは次の3つです。
- お客様に見せる分類は何軸か — カテゴリ軸、シーン軸、ブランド軸のどれを主にするか
- メニューに載せる階層はどこまでか — 載せるのは主要な階層だけ
- 公開する必要のないコレクションはどう扱うか — 作業用は検索から外す
この3つが決まっていないまま増やすと、同じ商品への経路が何本もできて構造が濁ります。
手動と自動の使い分け
Shopifyのコレクションには手動と自動(条件による自動追加)があります。使い分けの基準はシンプルです。
- 自動コレクション — 恒久的な分類。カテゴリ(Tシャツ、アウター)、価格帯、在庫の有無など、条件で機械的に決まるもの
- 手動コレクション — 編集の意図が入るもの。特集、スタッフのおすすめ、コーディネート提案
自動にできる分類を手動で運用すると、商品登録のたびに追加漏れが出ます。逆に、意図で選ぶものを自動にすると、条件に合う商品が勝手に入ってきて特集が崩れます。
自動の条件でよく使うのはタグです。ただしタグは増やしすぎると管理できなくなるので、命名規則を先に決めてください。
カテゴリ: cat-tshirt / cat-outer / cat-pants
シーズン: 26ss / 26aw
リリース: release-260821
用途: gift / rain
接頭辞をつけると、タグの一覧で並んだときに種類ごとに固まります。
階層は「3クリックで商品に着く」まで
構造を深くしすぎると、お客様も検索エンジンも商品に到達しません。目安はトップから3クリック以内です。
トップ → カテゴリ(トップス) → サブカテゴリ(Tシャツ) → 商品
商品数が数百点までのストアなら、この2階層で足ります。それ以上に細かくしたい場合は、絞り込み(フィルター)で解くほうが構造を汚しません。オンラインストア2.0系のテーマはコレクションページの絞り込みに対応していて、表示する絞り込み項目(タグや商品オプションなど)はShopifyの検索・絞り込みの設定側で決めます。テーマと設定の組み合わせで使える範囲が変わるので、自店のテーマで実際に出るかを確認してください。
同じ商品が複数のコレクションに入るのは問題ありません。 商品のURLは1つなので、重複コンテンツにはなりません。ただしどのコレクション経由でも同じ商品ページに着くので、「主な経路をどれにするか」はパンくずリストで示します。設置方法はShopifyにパンくずリストを設置する方法にまとめました。
メニューに載せる基準を決める
コレクションを作ることと、メニューに載せることは別の判断です。メニューに全部載せると、選べなくなります。
- 載せる — カテゴリの主要な階層、常設の特集(新作、セール)
- 載せない — 期間限定の特集(バナーやトップの導線から入れる)、作業用、SNS用
- フッターに載せる — 検索から入ってきた人向けの回遊リンク。数が多くても許容されます
ヘッダーのメニューは7項目前後を目安にしてください。それを超えるなら、階層を作るか、フッターに降ろします。
公開したくないコレクションの扱い
作業用のコレクション(入稿確認用、在庫調整用)は、検索結果に出したくありません。方法は2つです。
- 販売チャネルから外す — オンラインストアのチャネルを外すと、ストアフロントに出なくなります
- 命名で判別できるようにする —
wip-などの接頭辞をつけて、公開用と混ざらないようにします
作業用コレクションが検索結果に出ていると、お客様が意図しないページに着地します。棚卸しのタイミングで、公開状態を一度確認してください。
定期的に棚卸しする
コレクションは作るときの熱量に対して、消すときの動機が弱いので溜まります。半年に一度、次の観点で見直します。
- 中身が0件のコレクション — 条件が古い、タグが変わった。直すか消す
- 終わった特集 — 「2025 SUMMER SALE」が残っていないか。残すならアーカイブとして整理する
- メニューに載っていて中身が薄いもの — 3商品しかないコレクションをメニューに載せると、店が小さく見えます
消す場合は、そのコレクションのURLが外部から参照されていないかを確認します。参照があるなら、リダイレクトを作ってから消します。
SEOの観点でコレクションが効く理由
コレクションページは、商品ページよりも一般的な検索語で戦えるページです。「ロゴT メンズ」のような語で着地させるなら、商品ページよりコレクションページのほうが向いています。
そのために必要なのは次の3つです。
- ページタイトルとdescription — コレクションの編集画面の「検索エンジンリスティング」で書きます
- コレクションの説明文 — 一覧の上か下に本文を置けます。何のコレクションかを2〜3文で書きます
- 内部リンク — メニュー、パンくず、関連コレクションからのリンク
全体像はShopify SEO対策の全体像に整理しています。コレクション構造は、そこで「自分でやること」に挙げた3つのうちの1つです。
まとめ
- 増やす前に決めるのは、軸・メニューに載せる階層・作業用の扱いの3つ
- 恒久的な分類は自動、意図が入るものは手動。タグの命名規則を先に決める
- 階層は3クリックで商品に着くまで。細かい絞り込みはフィルターで解く
- ヘッダーは7項目前後。期間限定の特集はメニューに載せず導線から入れる
- 半年に一度、0件・終わった特集・中身が薄いものを棚卸しする
- コレクションページは一般的な検索語の受け皿。タイトル・説明文・内部リンクを整える