商品画像を増やしても売れ方が変わらないことがあります。原因は枚数ではなく順番です。お客様は最後まで見ません。前の3枚で判断が終わるので、そこに何を置くかで結果が変わります。
先に結論を書きます。アパレルの基本形は次の並びです。
- 1枚目: 商品全体が分かる写真 — 一覧のサムネイルにも使われる1枚
- 2枚目: 着用写真(正面) — サイズ感と雰囲気
- 3枚目: 着用写真(背面または斜め) — 立体の理解
- 4〜6枚目: ディテール — 素材の質感、縫製、金具、タグ
- 7枚目以降: 補足 — 全カラー、コーディネート例、サイズ表の画像
1枚目は「一覧で選ばれる」ための1枚
1枚目はコレクションページのサムネイルとして使われます。つまり他の商品と並んだときに区別できるかが基準です。
- 物撮り(平置き・トルソー) — 形と色が正確に伝わります。一覧が整列して見えます
- 着用写真 — 雰囲気が伝わりますが、一覧では顔や背景に目が行き、商品の形が読み取れないことがあります
一覧の見た目を揃えたいなら1枚目は物撮りで統一します。ブランドの世界観を優先するなら着用写真で統一します。混在させないことがいちばん重要です。混ざると一覧が雑然として、どの商品も安く見えます。
2〜3枚目でサイズ感を渡す
サイズ感は実寸表だけでは伝わりません。着用写真の役割はここです。
- 全身が入る引きの写真を1枚
- 背面または斜めからの写真を1枚
同じ商品を2サイズで着用した写真があると、サイズ選びの精度が上がります。返品理由がサイズ違いに集中しているなら、ここへの投資が最も効きます(アパレルのサイズ表の作り方)。
着用者の身長・体重・着用サイズは、画像の中に文字で焼き込むか、商品説明に書きます。画像に焼き込む場合は、後からモデルが変わったときに差し替えが必要になる点を頭に入れておいてください。
4枚目以降はディテールと質感
ここから先は「買う気になった人が確認するため」の写真です。優先度は商材で変わります。
- 素材の質感(寄り) — 生地の織り、ニットの目、革のシワ。返品理由に「思っていた素材と違う」が多いなら最優先
- 縫製・仕様 — ポケットの数、裏地、ボタン、ジップ
- タグ・洗濯表示 — 素材の混率と洗濯方法。問い合わせが減ります
- サイズ表の画像 — 数字を読ませるので、画像なら文字が小さすぎないこと
色の再現はどうしても限界があります。「モニターによって色味が異なって見える場合があります」を商品説明に入れておくのが定番ですが、それよりも光源が違う写真を2枚出すほうが誠実です。屋内と屋外、あるいは自然光と室内光。実物とのギャップが減ります。
枚数の目安と、増やすときの判断
枚数は商材と単価で変わります。目安は次のとおりです。
- 単価が低い定番品(Tシャツなど) — 4〜6枚。物撮り+着用+質感
- 単価が高い商品(アウター、バッグ) — 8〜12枚。ディテールを厚くする
- サイズ・仕様が複雑な商品 — 上限は決めず、判断に必要な情報を全部載せる
増やすかどうかの判断は、問い合わせと返品理由から決めます。「素材について聞かれる」なら質感の写真を足す。「色が違うと言われる」なら光源違いを足す。闇雲に枚数を増やしても効きません。
全カラーを1商品にまとめるか、分けるか
Shopifyではカラーをバリアントで持つのが基本ですが、商品を色ごとに分ける運用もあります。画像の観点では次の違いが出ます。
- 1商品にまとめる — 画像が1つのギャラリーに全色分並びます。枚数が増えて、選んだ色の写真まで到達しにくくなります。バリアントに画像を紐づけて、色を選ぶと表示が切り替わる状態にしておくのが必須です
- 色ごとに分ける — ページごとに画像が整理されます。一覧で色数が多く見えるメリットもありますが、在庫や説明文の管理が増えます
どちらでも構いませんが、まとめる場合はバリアントと画像の紐づけを必ず行うことです。ここが抜けると、赤を選んだのに青の写真が出ている状態になり、返品理由が増えます。
撮影前に決めておくこと
撮り直しがいちばん高いので、撮影前にフォーマットを決めます。
- 背景と光 — 商品ページの中で統一する。商品ごとに背景が違うと一覧が崩れます
- 画角と距離 — 同じカテゴリで揃える。比較できるようになります
- 画像サイズ — 正方形か縦長かをストア全体で統一する。テーマの表示に合わせます
- 枚数の型 — カテゴリごとに「何枚目に何を撮る」を決めておくと、撮影も入稿も速くなります
型が決まっていれば、新作の入稿は流れ作業になります。ここを決めないまま毎回考えている店は、リリースのたびに時間を溶かします。
まとめ
- 効くのは枚数より順番。判断は前の3枚で終わる
- 1枚目は一覧のサムネイル。物撮りか着用かをストア全体で統一する
- 2〜3枚目でサイズ感を渡す。2サイズ着用写真は返品対策としていちばん効く
- 4枚目以降は質感・仕様・タグ。問い合わせと返品理由を見て足す
- 色をまとめる場合はバリアントと画像の紐づけを必ず行う
- 撮影前に背景・画角・サイズ・枚数の型を決める。決めれば入稿が流れ作業になる