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代引きの受取拒否・持ち戻りが起きたときの対応と、件数を減らす設計

公開 文: RUFFLOG APPS編集部

代引き注文が受け取られず返送されたときの処理手順と、Shopifyでの注文の扱いを整理します。配送会社の保管期間、CSの初動、記録の残し方、そして受取拒否そのものを減らすための注文条件の設計まで解説します。

代引きは、注文が入った時点では1円も入金されていない決済方法です。だから受け取られなかったとき、失うのは売上ではなく実費です。往復の運賃、梱包資材、CSの時間、そして在庫が2週間近く宙に浮きます。

先に結論を書きます。受取拒否・持ち戻りへの対応は、発生後の処理を型にすることと、発生件数そのものを注文条件で減らすことの2つに分かれます。前者はCSの手順、後者は設定の話で、どちらも一度決めれば毎回考える必要がなくなります。

まず配送会社の時間軸を把握する

対応の起点は「いつ返送されるか」です。ヤマト運輸の宅急便コレクト(代引き)は、荷物が配達担当の営業所に到着した日を含めて7日間保管されます(ヤマト運輸のFAQ。通常の宅急便は最初の不在連絡票の投函日を含めて7日間)。保管期間を過ぎた荷物は差出人へ返送されます。

つまり営業所に到着した日から7日間が猶予で、注文日から返送までの日数は出荷までの日数と輸送日数の分だけ後ろにずれます。他社もおおむね同程度の保管期間ですが、サービスや契約によって差があるので、自店が使っている配送会社の保管期間と返送時の運賃の扱いは一度確認しておいてください。ここが分かっていないと、「まだ届いていない」という問い合わせにも答えられません。

発生後の型: 4ステップで閉じる

1. 状況を確定する(受取拒否か、不在か)

追跡番号で現状を確認します。不在で保管中なのか、受取拒否で返送済みなのかで打ち手が変わります。保管中であれば、お客様に連絡して受け取ってもらえれば費用は発生しません。ここが最も安く終わる分岐なので、返送を待たずに動く価値があります。

2. お客様に連絡する

連絡は事実確認と選択肢の提示だけにします。責める文面にすると、そのまま音信不通になって返送が確定します。

件名: ご注文商品のお届けについて(ご注文 #1234)

◯◯様

このたびはご注文ありがとうございます。
◯◯(ストア名)でございます。

ご注文の商品につきまして、配送会社での保管期限が
◯月◯日までとなっております。

ご都合のよいお届け日時が決まりましたら、
下記の追跡番号から再配達をご依頼いただけます。

追跡番号: 0000-0000-0000

ご注文のキャンセルをご希望の場合も、
このメールにご返信いただければ手続きいたします。

キャンセルの選択肢を先に出すのは、放置されて返送されるより、意思表示をもらった方が在庫を早く戻せるからです。

3. Shopify側の注文を処理する

返送が確定したら、注文を閉じます。代引きは未入金なので、返金の処理は発生しません。

  • 注文をキャンセルする — キャンセル時に在庫を元に戻すかを選べます。再販できる商品なら戻します
  • 商品の状態を確認する — 開封済み・破損があれば、在庫に戻さず別途処理します
  • タグを付ける — 注文と顧客の両方に cod-返送 のようなタグを付けておくと、あとで件数を数えられます

3つ目を飛ばすと、「体感では増えている」以上のことが言えなくなります。件数が分からなければ、次に説明する対策の判断もできません。

4. 記録を集計する

月に一度、タグで絞って件数と金額を集計します。1件あたりのコストの分解方法は誤配送・持ち戻り1件のコストを試算するに書いたとおりで、運賃だけでなくCS工数まで含めると、対策に使える予算の上限が見えます。

件数を減らす設計: 注文が入る前に効かせる

発生後の処理をどれだけ効率化しても、コストはゼロになりません。減らすなら注文を受ける段階です。効き方の大きい順に4つ挙げます。

高額注文を代引きから外す

受取拒否1件の損失は注文金額に比例します。配送会社との契約で代引きの取扱上限が決まっていることも多いので、上限を設定するのが最初の一手です。標準の手動決済の設定には注文金額の上限を入れる項目がないため、配送側の条件で止めるのが基本の組み方です(決済側の表示そのものを金額で出し分けるにはアプリが必要です)。手順はShopifyで代引きに上限金額を設定する方法にまとめました。

住所不備を注文確定前に潰す

「受取拒否ではなく、そもそも届いていなかった」という混同はよく起きます。住所が不完全なら配達員は届けられず、持ち戻りになります。番地の抜けや郵便番号の不一致を注文確定前に検出できれば、この分の件数は消えます。住所欄の設計とチェックアウトで検証できる範囲はECの住所入力ミスを減らすに、実装は日本の住所チェッカーにまとめています。

電話番号を必須にして、届く連絡先を確保する

代引きは対面で受け渡す決済方法なので、連絡が取れないと詰みます。チェックアウトの電話番号を必須にしておくと、配送会社からの不在連絡が機能する確率が上がります。あわせて、注文確認メールに「お届けは◯営業日以内」「不在時は再配達をご依頼ください」と書いておくと、受け取り前提の期待値がそろいます。

返送が続いた顧客を把握しておく

同じお客様で返送が繰り返されることがあります。Shopifyには顧客ごとに決済方法を出し分ける機能はないため、ここは運用でカバーします。顧客タグを見て、次の代引き注文が入ったときに出荷前に連絡を入れる、という手順にするのが現実的です。

なお、代引きの注文条件(受取拒否や長期不在で返送された場合の扱い)は、特定商取引法に基づく表記や配送・送料のご案内ページに書いておくと、連絡の根拠として使えます。書き方は自店の運用に合わせてください。

代引き自体をやめるべきか

件数が多いと「代引きをやめる」という選択肢が出てきます。判断材料としては、代引きを選んだ注文の売上と、返送のコストを並べるのがいちばん素直です。代引きは前払いに不安のあるお客様の受け皿として機能しているので、廃止すればその分の注文も消えます。

多くの場合、廃止よりも上限金額の設定と住所チェックで十分に成立します。代引きそのものの設計(決済と配送のセットの組み方、手数料の設計)はShopifyで代引き(代金引換)を設定する完全ガイドにまとめてあります。

まとめ

  • 代引きは保管期間(宅急便コレクトは営業所到着日を含め7日間)を過ぎると返送される。返送を待たず保管中に連絡するのが最も安い
  • 連絡は事実と選択肢だけ。キャンセルの選択肢を先に出すと在庫が早く戻る
  • 未入金なので返金は不要。注文をキャンセルし、タグを付けて件数を数えられる状態にする
  • 減らす設計は、上限金額の設定 → 住所不備の事前検出 → 電話番号必須 → 顧客ごとの記録の順で効く

RUFFLOG APPS編集部

株式会社RUFFLOG ECアプリ事業部

自社でアパレルECを運営する株式会社RUFFLOGのShopifyアプリ開発チームです。自社ストアの運用で実際に困ったことを、そのままアプリと記事にしています。