日本のECでは根強く残っている代金引換ですが、Shopifyで運用しようとすると最初につまずくのが手数料です。配送会社の代引き手数料は注文金額の帯ごとに変わるのに、Shopifyには「代引きを選んだ注文にだけ、金額に応じた手数料を足す」標準機能がありません。
この記事では、実際に使われている3つの方法と、それぞれがどこで破綻しやすいかを整理します。
前提: Shopify標準でできること・できないこと
Shopifyでは「決済方法」として代金引換(手動決済)を追加できます。ここまでは標準機能です。
できないのは次の2つです。
- 代引きを選んだ注文にだけ、手数料を自動で加算する
- 手数料の金額を、注文金額の帯(〜1万円、〜3万円など)に応じて変える
配送会社の料金表は金額帯別なので、このギャップを何かで埋める必要があります。
方法1: 送料に手数料を含める
「代引き」という名前の配送方法を作り、送料に手数料を上乗せしておく方法です。
- 利点: 追加コストなしで、金額帯別の設定も配送料金の条件で組める
- 破綻ポイント: 配送方法と決済方法が連動しません。「配送は通常便を選んだのに決済で代引きを選ぶ」「配送で代引きを選んだのに決済はカード」という組み合わせを止められず、手数料の取り漏れと取りすぎの両方が起きます
方法2: 手数料を商品としてカートに入れてもらう
「代引き手数料」という商品を作り、代引き希望のお客様に自分でカートに入れてもらう方法です。
- 利点: 仕組みは単純
- 破綻ポイント: お客様の自己申告に依存するため、確実に漏れます。入れ忘れた注文への請求連絡はCSコストになり、購入体験も損ないます。金額帯別にするなら手数料商品を複数用意することになり、選び間違いも増えます
方法3: アプリで自動化する
代引き選択と手数料加算を連動させるアプリを使う方法です。仕組みとしては、金額帯ごとの手数料を条件付きの配送料金として自動生成し、決済方法の表示と連動させます。
- 利点: 手数料の取り漏れ・取りすぎが構造的に起きない。料金表の改定にも表の更新だけで追従できる
- 注意点: 月額コストがかかります。代引き注文の比率と、方法1・2で起きていた事故対応の工数を比べて判断するのが現実的です
まとめ
- Shopify標準には「代引きだけ手数料を足す」機能がない
- 送料込み・手数料商品は、決済と配送の不整合や取り漏れが構造的に起きる
- 代引き比率が一定以上あるストアは、自動化を検討する価値がある
自社ストアでも代引き対応で同じ問題を踏み、最終的にアプリとして作ったのが「かんたん代引き設定」です。金額帯と手数料の表を入力するだけで、上記の連動をまとめて構築します。