レビューは待っていても集まりません。買った人の大半は、満足していても書かずに終わります。こちらからお願いするのが基本で、依頼すること自体はまったく問題ありません。問題になるのは頼み方の中身です。
この記事では、そのまま使える文例3通と送るタイミング、そして法律上・運用上やってはいけない頼み方の線引きをまとめます。
先に線引き: 依頼はよくて、操作はだめ
2023年10月から、いわゆるステマ規制(景品表示法の指定告示)が施行されています。規制の対象は「事業者の表示であるのに、広告だと一般消費者に分からないもの」で、事業者が第三者に依頼・指示して書かせる投稿も含まれます。規制されるのは依頼した事業者の側です。
レビューを書いてほしいというお願いそのものは、この規制の対象ではありません。書くかどうか、何を書くか、星をいくつにするかをお客様に完全に委ねている限り、投稿はお客様自身の感想です。境界を越えるのは、事業者が投稿の中身に手を入れたときです。具体的には次の3つを避けてください。
- 対価と引き換えに高評価を頼む — 「クーポンを差し上げるので星5のレビューをお願いします」は、投稿が事業者の表示と判断されるリスクが高い頼み方です
- 星の数や書く内容を指定する — 対価がなくても、内容を指定した時点でお客様の感想ではなくなります
- 評価で誘導先を仕分ける — 高評価の人だけ投稿ページへ、低評価の人は問い合わせフォームへ振り分けるやり方は、表に出るレビューを操作していることになります。規制の判断を待つまでもなく、発覚したときに失う信頼が大きすぎます
なお、消費者庁のQ&Aでは、クーポンなどのお礼を付けて依頼しても、内容や評価を指定していなければ、その投稿は通常「事業者の表示」に当たらないと整理されています。線を引いているのは対価の有無ではなく、中身への関与です。ただし謝礼の出し方によっては、ステマ規制とは別に景品表示法の景品規制という論点があり得ます。割引やポイントを絡めた施策を本格的に組むなら事前に確認するとして、小規模ストアはまず対価なしの素直なお願いから始めるのが安全です。
送るタイミングは「届いて、使ったあと」
発送完了メールにレビュー依頼を同居させるのは早すぎます。その時点で商品はまだ手元にありません。到着から数日、商品を一度使ったころが目安です。アパレルなら一度袖を通したあと、消耗品なら使い始めて1週間、といった具合に商品に合わせて決めます。
理由は2つあります。使ったあとの依頼は「サイズはどうだったか」「使い心地はどうか」に答えられるので、中身のあるレビューになります。もうひとつは、未着や初期不良の連絡とレビュー依頼が行き違いになる事故を避けられることです。
依頼は1通、反応がなければ再送は1回まで。それ以上は営業メールとして扱われ、ストアの印象を削ります。
文例3通(コピペして使えます)
〔 〕の部分を差し替えてください。共通のポイントは、依頼は1通につき1つに絞る、所要時間の目安を書く、書かない自由に触れる、の3つです。
文例1: 標準の依頼(到着から約1週間後)
件名: 〔商品名〕はいかがでしたか|〔ストア名〕
〔お名前〕様
先日は〔商品名〕をお買い上げいただき、ありがとうございました。
〔ストア名〕の〔担当者名〕です。
お手元に届いてから1週間ほど経ちましたので、
使い心地はいかがだったかと思いご連絡しました。
もしよろしければ、商品ページからレビューをお寄せください。
1〜2分で終わります。サイズ感や質感など、率直なご感想が
次にご覧になる方の参考になります。
〔レビューページのURL〕
お忙しければどうぞそのままで構いません。
このメールへのご返信も不要です。
〔ストア名〕〔担当者名〕
文例2: リピーターのお客様へ
件名: いつもありがとうございます。ひとつお願いがあります|〔ストア名〕
〔お名前〕様
いつも〔ストア名〕をご利用いただきありがとうございます。
何度もお求めいただいている〔お名前〕様だからこそ、
率直なご感想をうかがえたらと思い、ご連絡しました。
もしお時間があれば、〔商品名〕のレビューをお寄せください。
続けて使っている方の声は、はじめて購入を検討する方に
いちばん参考にされます。
〔レビューページのURL〕
もちろん、お忙しければそのままで構いません。
今後ともよろしくお願いいたします。
〔ストア名〕〔担当者名〕
文例3: 再依頼(1回目に反応がなかったとき・1回だけ)
件名: 〔商品名〕のその後はいかがですか|〔ストア名〕
〔お名前〕様
〔ストア名〕の〔担当者名〕です。
以前レビューのお願いをお送りしたのですが、
行き違いでしたら申し訳ありません。
〔商品名〕を使い続けてみてのご感想を、
一言だけでもいただけるとうれしいです。
〔レビューページのURL〕
このご連絡は今回限りです。
お忙しいところ失礼しました。
〔ストア名〕〔担当者名〕
どの文例も、割引やプレゼントの話を入れていないことに気づくと思います。前の節の線引きを守るためで、ここは崩さないでください。
送る手段と、集めたレビューの受け皿
件数が少ないうちは、注文管理からお客様のメールアドレス宛に手動で送るだけで十分です。1日数件のペースなら手動のほうがむしろ丁寧で、文面もお客様ごとに調整できます。
注文が増えて手が回らなくなったら、レビューアプリの自動依頼機能に移します。たとえばJudge.meは無料プランからレビュー依頼メールの自動送信が使えます。日本語での使い方はJudge.meを日本語で使う設定手順に、アプリの横並び比較はShopifyレビューアプリ比較にまとめています。
当社の REVIEWS PLUS には、依頼メールの自動送信機能は現時点でありません。この記事の文例のように手動で依頼する運用と組み合わせて、集まったレビューの受け皿として使う設計です。商品ページに星評価と写真つきレビューを表示し、投稿は承認制で公開前に確認できます。無料プランで公開50件まで使えるので、依頼メールのリンク先になる「レビューが書ける商品ページ」を最初に用意する用途に向いています。
まとめ
- レビュー依頼そのものは問題ない。対価と引き換えの高評価依頼・内容の指定・評価による誘導の仕分けが線を越える
- 送るのは商品が届いて使われたあと。依頼は1通、再送は1回まで
- 文例は「依頼は1つ・所要時間を書く・書かない自由に触れる」の型で。割引の話は混ぜない
- 件数が少ないうちは手動送信で十分。増えたらアプリの自動依頼へ移す